国指定史跡 井寺古墳
更新日:2023年3月10日
5世紀末に築造されたとされ、直線と弧線を組み合わせた文様を直弧文と呼ぶきっかけとなった古墳です。
江戸時代の終わりである安政4(1857)年閏5月(現代の暦で7月頃)周囲の土取りの結果入口付近が崩れて姿を現したとされます。羨道側壁及び玄室の石障に直弧文を中心に、円心円文・はしご形文などが線刻されています。その線刻には赤・白・緑の彩色がなされています。石室と天井の石材のほとんどは宇土にある馬門で採れる石(阿蘇ピンク)が使用されているため全体が赤色を基調としていますが、さらに表面を赤の顔料で塗ることでその印象が強調されています。
平成28年熊本地震により石室が大きく歪み、墳丘に亀裂が生じるなど大きな被害を受けており、石室内に入ることが出来ない状態が続いています。現在、有識者を交えながら復旧にむけての調査等を行っています。
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- 2023年6月6日 嘉島町文化財センター