○嘉島町個人情報取扱事務委託基準
平成20年3月27日
規程第2号
(趣旨)
第1条 この基準は、嘉島町個人情報保護条例(平成13年嘉島町条例第10号)第13条の規定に基づき、実施機関が実施機関以外のものに個人情報取扱事務を委託する場合において、当該委託を受けたものが講ずべき安全確保の措置に関し必要な事項を定めるものとする。
(対象となる委託契約)
第2条 この基準の対象となる委託契約は、実施機関が実施機関以外のものに個人情報取扱事務の全部又は一部を依頼する契約のすべてをいい、一般に委託と称される契約のほか、印刷、筆耕、翻訳等の契約、施設の管理委託及び収納事務の委託等の契約を含むものである。
(委託に当たっての留意事項)
第3条 実施機関が実施機関以外のものに個人情報取扱事務の委託をするときは、次の事項に留意するものとする。
(1) 委託先の選定に当たっては、別記「個人情報取扱特記事項」(以下「別記特記事項」という。)を厳守できるものを慎重に選定すること。
(2) 入札に当たっては入札前に、随意契約に当たっては見積書を徴するときに、契約内容に別記特記事項があることを相手方に周知すること。
(3) 委託事務を処理させるために委託先に提供する個人情報は、委託事務の目的の範囲内で必要かつ最小限のものとする。
(契約に当たっての措置)
第4条 実施機関は、個人情報を取り扱う事務の委託に係る契約の締結に当たり、次の事項に留意するものとする。
(1) 個人情報取扱事務の委託に係る契約書には、受託者が別記特記事項を守るべき旨を記載するものとする。ただし、契約書中に別記特記事項に掲げる内容を記載することを妨げないものであること。
(2) 契約書によらないで契約するときは、別記特記事項を契約事項として交付するものとし、また、特に必要があると認めるときは、受託者が別記特記事項を守る旨を記載した誓約書等を徴しなければならないものであること。
附則
1 この訓令は、平成20年4月1日から施行する。
2 個人情報保護事務の手引の嘉島町個人情報取扱事務委託基準は、廃止する。
別記(第4条関係)
個人情報取扱特記事項
(基本的事項)
第1条 乙は、個人情報(個人に関する情報であって、特定の個人が識別され、又は識別され得るものをいう。以下同じ。)の保護の重要性を認識し、この契約による業務を実施するに当たっては、個人の権利利益を侵害することのないよう、個人情報を適正に取り扱わなければならない。
(秘密の保持)
第2条 乙は、この契約による業務に関して知ることのできた個人情報を他に漏らしてはならない。この契約が終了し、又は解除された後においても、同様とする。
(収集の制限)
第3条 乙は、この契約による業務を行うために個人情報を収集するときは、その業務の目的を達成するために必要な範囲内で、適法かつ公正な手段により行わなければならない。
(適正管理)
第4条 乙は、この契約による業務に関して知ることのできた個人情報の漏えい、滅失、き損及び改ざんの防止その他個人情報の適正な管理のために必要な措置を講じなければならない。
(作業場所の指定等)
第5条 乙は、この契約による業務の処理について、甲の庁舎内において行うものとし、甲の承諾なしに個人情報が記載された資料等を作業場所から持ち出してはならない。なお、乙は、甲の庁舎外で業務を処理することにつき、当該作業場所における適正管理の実施その他の安全確保の措置についてあらかじめ甲に届け出て、甲の承諾を得た場合は、当該作業場所において業務を処理することができるものとする。
(利用及び提供の制限)
第6条 乙は、甲の指示がある場合を除き、この契約による業務に関して知ることのできた個人情報を契約の目的以外の目的に利用し、又は甲の承諾なしに第三者に提供してはならない。
(複写又は複製の禁止)
第7条 乙は、この契約による業務を処理するために甲から引き渡された個人情報が記録された資料等を、甲の承諾なしに複写し、又は複製してはならない。
(再委託の禁止)
第8条 乙は、この契約による業務を処理するための個人情報を自ら取り扱うものとし、第三者に取り扱わせてはならない。ただし、あらかじめ甲の書面による承諾を得た場合はこの限りではない。
2 乙は、前項ただし書の規定により個人情報を取り扱う業務を第三者(以下「再受託者」)に取り扱わせる場合には、再受託者の当該業務に関する行為について、甲に対しすべての責任を負うものとする。
3 乙は、個人情報を取り扱う業務を再受託者に委託し、又は請負わせる場合には、乙及び再受託者がこの契約を遵守するために必要な事項並びに甲が指示する事項について、再受託者と約定しなければならない。
4 乙は、前項の約定において、甲の提供した個人情報並びに乙及び再受託者がこの契約による事務のために収集した個人情報を更に委託するなど第三者に取り扱わせることを例外なく禁止しなければならない。
(資料等の返却等)
第9条 乙は、この契約による業務を処理するために甲から引き渡され、又は乙自らが収集し、若しくは作成した個人情報が記録された資料等は、業務完了後直ちに甲に返還し、又は引き渡すものとする。ただし、甲が別に指示したときは、その指示に従うものとする。
(従事者への周知)
第10条 乙は、この契約による業務に従事する者に対して、在職中及び退職後において、その業務に関して知ることのできた個人情報を他に漏らしてはならないこと、又は契約の目的以外の目的に使用してはならないことなど、個人情報の保護に関し必要な事項を周知するものとする。
(実地調査)
第11条 甲は、必要があると認めるときは、乙がこの契約による業務の執行に当たり取り扱っている個人情報の状況について随時実地に調査することができる。
(事故発生時における報告)
第12条 乙は、個人情報の漏えい、滅失、き損及び改ざん等の事故が発生し、又は発生するおそれのあることを知ったときは、速やかに甲に報告し、甲の指示に従わなければならない。
(損害賠償)
第13条 甲は、次のいずれかに該当するときには、損害賠償を請求することができる。
(1) この契約による業務を処理するために乙又は再受託者が取り扱う個人情報について、乙又は再受託者の責めに帰すべき理由による漏えいがあったとき。
(2) 前号に掲げる場合のほか、この特記事項に違反し、この契約による業務の目的を達成することができないと認められるとき。
注
1 「甲」は嘉島町を、「乙」は受託者を指す。
2 委託業務の実態に即して、必要な事項を追加し、又は不要な事項を省略若しくは削除することができる。
3 個人情報取扱事務の委託に係る契約書には、受託者が別記特記事項を守るべき旨を記載するものとする。
記載例
(個人情報の保護) 第○条 乙は、この契約による業務を処理するための個人情報の取扱いについては、別記「個人情報取扱特記事項」を守らなければならない。 |